バイオ茶の宮崎上水園

創業明治二十九年 バイオ茶の宮崎上水園

STORY 宮崎上水園のお茶づくり 「急がず、休まず、怠らず」

Vol.22

アカメガシワ葉×バイオ茶でできた、アンチエイジング茶

アカメガシワ葉とバイオ茶をブレンドした水出し茶、その名も「青春回帰茶」。このお茶でなければと長年飲み続けてくださる方がある、隠れたロングセラーです。島根県大田市にある、海産物の冷凍加工食品会社「鳥井」の堀勇社長の上水園訪問がはじまりでした。

アカメガシワは、トウダイグサ科の落葉高木。新芽が鮮やかな紅色であること、また、葉はカシワのように大きくなることが名の由来です。本来は、亜熱帯系植物ですが、落葉性となって、温帯まで進出したとされています。

近年、さまざまな研究によって、紫外線による酸化ストレスが老化や疾患に大きな影響を及ぼしているといわれています。島根県産業技術センターは、アカメガシワを研究し、緑茶や赤ワインと、同等以上の極めて高い抗酸化作用を持つことを明らかにしました。

さらに研究を重ねて、高い抗酸化作用は、アカメガシワの葉に多く含まれるポリフェノール、特にマロツシン酸などのタンニンによるものと、解明されていきました。出雲大社にてお供え物の敷物としてアカメガシワの葉が使われているのも、抗酸化作用による風習ではないかといわれています。

堀社長が理事長を務める、大田農水加工協同組合は、地元名産として、アカメガシワを使った商品化を目指していました。アカメガシワ葉には高い抗酸化作用がある。けれど、その効果は熱によって損なわれてしまいます。抽出するには、水でなければならない。さらに、日常的に楽しんでもらうには、おいしいことも大切。そこで、白羽の矢が立ったのが、バイオ茶でした。

バイオ茶とアカメガシワ葉をブレンドした健康茶の開発は、しまね産業振興財団・大田商工会議所・島根県中小企業中央会・島根県産業技術センターなど、公的団体の連携によるプロジェクトとなりました。大阪・伊丹空港から50分ほどのフライト、さらに車で1時間の大田市で月一回の会合に参加。2007年には、大田市大森町にある「石見銀山」が世界遺産となり、広く知られる地になりました。

完成は2010年、アンチエイジングが期待できるお茶として、「青春回帰茶」と名付けられたのです。アカメガシワ葉は、島根県中山間地域研究センターの指導に基づいて、肥料も農薬も使わず、自然の中で自生するように栽培。バイオ茶とはまた違う味わいながら、すっきりと爽やかで飲みやすい。30分ほどで水出しができ、抗酸化作用とお茶の成分、どちらもチャージできる、素晴らしいお茶ができました。


青春回帰茶青春回帰茶
アカメガシワとバイオ茶をブレンドした、「青春回帰茶」はティーバッグタイプ。30分ほどで水出しできる